今日は息子のお話です。彼は最近「いいこと思いついた」と言って、ニヤリとするようになりました。いたずらを覚えたのです。ある時は、おかずの入ったお皿の中に、折り紙で作った肉団子を入れてみたり。またある時は、バナナジュースを飲むといって、バナナにストローを刺して中身を吸い上げてみたり…。いたずらのバリエーションはさまざまです。
先日、洗濯ものを畳んでいた時のこと。畳まれた衣類をしげしげと眺めた後に、ニヤリ。彼の「いいこと」がはじまりました。今度の標的はタオルのようです。折り畳まれたタオルの上に、手にしていたゼリーを乗せ始めます。いつの間に集中モードに切り替わったのか、ずる賢さは消え、表情は真剣そのもの。タオルが崩れないようにゼリーが落ちないように、微妙に角度を調節して…。ようやくバランスがとれたところで、そっと手を離します。
「できた!見て、鏡餅だよ」嬉しそうな声が聞こえてきました。見ると、洗濯ものの中に鎮座していたのは、タオルとみかん味のゼリーでできた、鏡餅でした。絵本で読んで覚えたばかりの鏡餅。重ねられたタオルをお餅に、ゼリーをみかんに見立てて、何とも言えない味わいのある鏡餅ができました。「ほんとだ、素敵だね。お正月にまた作ってね。」まったく、息子のいたずらにはかないません。
日本の教育では、こどもに規律を守ることや、お利口でいることが望まれがちです。いたずらは、創造的でアート。大人の事情で阻止してしまうのはもったいない気もします。LOUPEは、いたずらバンザイ、企みも大歓迎。こどもたちの”ニヤリ”も大事にできたらいいな、と思っています。