今、この世界で起きていることに目を向けて…

授業の前後にこどもたちと交わす雑談には、学びのきっかけがあふれています。学校での出来事やニュースで見聞きした事件のこと。コロナ感染や環境問題など、社会課題に関わる話題まで、その幅は広く多様です。そして、何気ない発言の中に、こどもたちならではの捉え方や感性が見え隠れし、「もっと深めたら、もっと広げたら、どんな気づきや思いが引き出せるだろう?」と思うこともしばしば。そんなときに、雑談をさえぎるようにして算数や国語の授業をはじめてしまっては、せっかくの機会を奪ってしまうような気がしてなりません。

だからLOUPEでは、雑談と学びを結びつけて社会課題に目を向ける機会を持ち、意見を交わし合う時間も大切にしています。先日は、ロシアでの徴兵の実態を取り上げ、戦争の深刻さを述べた新聞の社説を取り上げてみることにしました。こどもたちは、はじめこそ新聞ならではの硬い言い回しに困惑した表情を見せていましたが、じっくりと解説に耳を傾ける様子は真剣そのもの。最終的には、「戦争に行きたくないから、ロシアではわざと腕を負ったりして兵隊に行くのを逃れようとしている人がいる。」といった具体的な発言も挙がるなど、思いが深まる時間となりました。

 

 

本来、社会課題の解決と学びは地続きであるべきです。インターネットの普及によって、世界で起きている物事は、リアルタイムに捉えることができるようになりました。しかし、情報は簡単に手に入るのに、どこか違う世界で起きているものとして客観的に捉えてしまったり、テストに出るか出ないかで向き合い方が左右されてしまったり…。そんな分断が起こってしまうのもまた、情報にあふれた現代ならではの課題です。

ひどい、かわいそうで片づけたくはありません。今、この世界で起きていることに目を向けて「私はこう思う。」という気持ちを、自分の言葉で発信すること。あと一歩踏み込んで、意見を交わし合ってみること。そうやって、社会の当事者を育てていくことも、わたしたち大人に課せられた役目の一つなのではないかと思います。