おさかな小学校を開催しました

先日ご案内させていただいた「おさかな小学校@LOUPE」。第一回目の授業が開催され、小学生13名、大人も合わせると総勢20名の方がご参加くださいました。現地開催ならではの五感を使ったとても豊かな体験ができ、マグロについておいしく楽しく学べる時間となりました。今回は、当日の様子を写真とともにお届けします。

まずはじめに、クイズを通してマグロの種類や生態、漁の仕方、観察のポイントを教わりました。講師の鈴木先生のお話はとても面白く、興味深いものばかり。マグロは酸素を取り込むために、24時間ずっと泳ぎ続けなければならないこと。漁をするために何カ月もかけて、世界中の海を回らなければならないこと…。大人にとっても初めて知る内容が多く、あっという間にマグロの世界に引き込まれてしまいました。

キッチンへ移動して、いよいよマグロとご対面です。10キロもあるビンチョウマグロ。折りたたまれている背びれを開いてみたり、腕に抱いて重さや大きさを体感してみたり…。初めてみる丸ごと一匹のマグロに、子どもたちは興味津々の様子でした。

先生による解体が始まりました。見事な包丁さばきで、あっという間にマグロが柵の形に…。ザクザクという骨の割かれる音や、流れ出てくる血を見聞きしていると、改めて「命を頂く」ということをとてもリアルに感じます。

中落ちをスプーンで削り取って食べるという、贅沢な体験も。これには子どもだけでなく、大人も大喜び。築地で上がってきたばかりのマグロ。「おいしい~!」の声がキッチン中に響き渡りました。

つまみ食いを楽しみながら、授業は続きます。次は、お刺身の準備です。ここでは、子どもたちにも包丁を使って柵を切る体験をしてもらいました。こわごわ、そぉーっと包丁を握る様子の子どもたちでしたが、やりきった後の表情はとても嬉しそう。マグロを好きなだけのせてつくった自分だけのどんぶりは、格別な美味しさだったのではないでしょうか。

マグロを切り終わった後は、口から尾びれまでの繋がりをたどりながら、体のつくりについても教えていただきました。特に印象的だったのは胃袋の中身。中からでてきたのは、イカの口や魚の骨…。食物連鎖という言葉はまだ聞いたことがない子どもたちですが、生き物の循環を肌で感じるとても貴重な体験になったことでしょう。

あっという間の2時間でしたが、一匹のマグロから出会えた新たな世界がたくさんありました。海のこと、マグロのこと、漁のこと、環境のこと、命のこと…。これらの内容は、今後の学校の学びの中で再び出会うこともあるでしょう。また、何かのきっかけでふと思い出すことがあるかもしれません。すぐには知識として身につかなくても、これらが少しずつ繋がり合い、楽しかった思い出を追体験しながら、いつか次の興味や学びのきっかけになってくれたら嬉しいです。