立川にあるGreen Springs。パブリックアートをはじめ、美術館やコンサートホール、カフェなどが並ぶその街の一角に、私と息子のお気に入りのスポット「PLAY PARK」があります。そこは、こどものための屋内広場。「ファクトリー」と呼ばれるスペースでは、ものづくりを楽しむことができ、一日中いても飽きずに過ごせる楽しい空間です。
訪れたその日からファクトリーに魅了され、「おせいさく」は息子の口癖になりました。木材の建具に囲まれ、廃材や絵具、工具などが並べられた図工室のような空間。ここにいると感性が刺激され、何かを作りたくてたまらなくなるのです。試しにファクトリーを真似て部屋の一部を廃材エリアにしてあげたら、息子は大喜び。おかげで、おせいさく熱は今も継続中です。
LOUPEの教室は、ファクトリーからインスピレーションを得てデザインしました。天井も床板も、建具も温もりのある無垢材。思わず裸足で歩きたくなる木の質感は、感性を豊かに刺激してくれることでしょう。また、絵本や辞書をはじめ、文房具、ブロック、もちろん廃材も、自由に取り出して使うことができるようにしました。
ホワイトボードは学校の黒板より大きいサイズ。どの壁にもマグネットがつくので、子どもたちのつぶやきや作品も、教室中に掲示することができます。
LOUPEは、文字通り「立体的な学び」を体現することができる、アトリエのような空間です。これから大人になっていくこどもたちを待ち受けているのは、正解のない予測不可能な時代。だからこそ、ノートやプリントに収まることなく自由な発想で学びを形にしてほしい。既存の枠組みにとらわれることなく、どんどんはみ出す力をつけてほしい。教室という空間が、その一歩を踏み出すきっかけになればいいなと思っています。