つくる楽しさは、わかる楽しさに

LOUPEでは週に一度、開業準備を兼ねて、ご近所に住むAちゃんに勉強を教えています。彼女と最初に取り組んだのが「ことわざカルタ」です。ことわざを楽しく学ぶ方法を考えた末、100円ショップで購入した画用紙をカットして、カルタを作ることにしました。作るのは、ことわざが書いてあるものと、意味に合う絵が描いてあるものが対になった2枚1組のカード。お手本を見て、すぐにやる気になってくれたAちゃん。初日だけで5つのペアを作りあげ、とても楽しそうな様子です。そのうえ「家でもやりたい」と言って、ことわざ辞典とカードのセットを自宅に持って帰っていったのでした。

2週間後。家で作った分も含めると、十分な数のカードが出来上がりました。中には、自分で調べたという、辞典にはないことわざも混ざっていました。「カルタより、神経衰弱にしたほうが楽しいよ。」驚くことに、遊び方まで追求してくれていました。おばあちゃんやお母さんと一緒に遊んでいるうちに、ひらめいたらしいのです。確かに、神経衰弱にすると盛り上がります。Aちゃんはすでに全てのことわざを覚えていて、私を見事に打ち負かしました。

意味を調べて、例文を書いたり問題を解いたりするだけでは、ここまで多くのことわざを身につけることはできなかったことでしょう。つくる楽しさはいつの間にか、わかる嬉しさに変わっていったのです。