人体の不思議にせまる

前回、概要に触れた探究型学習。今回は、LOUPEで取り組んでいる学習活動を紹介しながら、その解像度を高めていきたいと思います。探究型学習は、「なぜ?」から始まる問いを立てることが学習の出発点。そこから情報を収集したり、それらを整理して分析したりしながら答えを見つけ出し、学んだことや伝えたいことを表現していく活動を行います。模造紙やレポートにまとめるだけではなく、表現方法はもっと自由で創造的。友だちと意見を重ね合いながら協力し合い、アウトプットにまとめていくところに面白さや達成感が詰まっています。

11月ごろにAちゃんたちが取り組んだのが「人体の不思議」というテーマの探究型学習です。「心臓の仕組みが知りたい」というAちゃんの発言がきっかけで始まったこのプロジェクト。今回は、「学びの成果を模型で表現する」というゴールを設定し、各々で調べたことを形に表現しながら学習を進めていきました。

「空いているスペースにクイズを貼ったらどうかな?」「消化のことがよく伝わるように、食道と胃に食べものを入れたらどうかな?」お互いに声をかけあう姿は、まさに主体的で対話的な学びの営みそのもの。喜びや感動、充実感をいっぱいに詰め込んで、作品づくりは進んでいきます。アウトプットすることをゴールに据えることで、理解することや覚えることは通過点となり、習熟度に深みと広がりが生まれていくのです。

学習を開始してから1か月。彼女たちの身長を超えるほど大きい模型が、ついに完成しました。各器官の機能や特徴が見事に表現され、とてもリアルです。「小腸さん 早く送って 食べ物を」プロジェクトの結びとして詠んだ俳句にも、学びの充実度や探究の足跡がよく表現されていました。