彗星のごとく現われたChatGPTが、世界中で注目を集めています。私自身も興味本位で使い始めてみたところ、その素晴らしさにあっという間に魅了され、日常業務でも活用する場面が増えてきました。(私が勤務する会社では、ChatGPTの業務活用を推進しています)こうした高次な能力を持つ技術が今後も次々と台頭してくることは、疑う余地もありません。
教育の現場では、AIを適切に扱うリテラシーや、創造性、表現力などの非認知能力をどのように身に着けていくのかが、今まで以上に重要なテーマとなりそうです。ただし、すべてを学校任せにするわけにはいきません。家庭や日々の生活を基盤として、総合的に未来に必要な力を身に着けていくことが大切です。そこで、今回は先日我が家で取り組んでみたプレゼンテーション対決を取り上げ、家庭でもできる取組みとしてご紹介してみたいと思います。
プレゼンテーション対決といってもささやかなもので、どなたでも取り組むことができる簡単なものです。具体的には、パワーポイントの資料を用いて、夫と私のそれぞれがプレゼンターとなり、ゴールデンウィークの過ごし方をテーマにプレゼンテーション対決を行うという流れ。審査員は息子にお願いしました。
仕事柄、資料作りやプレゼンの機会がある私たち夫婦ですが、今回の聞き手は息子ということで、どのような内容だったら興味を持ってくれるのかを考える必要がありました。パワーポイントのデザインも、かっこよいものより息子の好きな色合いや読める文字を用いる必要があり、工夫が必要。意外にも熱が入り、準備も楽しい時間に。
プレゼン対決当日。息子は私たち夫婦の発表を興味深く、楽しみながら受け止めてくれました。厳正なる審査の結果、今回はママの勝ち!審査結果の発表タイムもワクワクドキドキ。何でもない日曜の夜が、大盛り上がりの思い出の夜に様変わり。プレゼンテーション対決は大成功でした。
「伝える力」と一口に言っても、その要素はさまざま。聞き手の特性やニーズを想像すること、伝えたい内容を論理立てて構成する力、言葉選び、手法など、多くの要素が必要となります。だからこそ、日常のなかで「伝え合う」ということを意識したいもの。今回はプレゼンテーションという形を取り入れましたが、自分の思いを伝え相手を説得するという行為は日常的に行われています。もっと気軽に、食べたいものや欲しいものなどを家族に伝えてみるということでもOK。今回のように、まずはお子さんがオーディエンス側を経験するという形でも大きな経験になるはずです。我が家では、いつか息子がオーディエンスからプレゼンター側に回ってくれる日がくるのを楽しみに、今宵もテーマを模索中です。